
日時:2025年11月1日(土)
活動場所:せせらぎ池周辺
人数:26人
<今回の活動>
〇防除活動
アレチウリ(33.65kg)
オオフサモ、アカウキクサの仲間(11.95kg)
計 45.6kg
◯タコノアシの種子採種
◯ボタニカルアート教室
■防除活動の感想
・小田急側アレチウリ班
先月に引き続き、小田急側にあるアレチウリ群落の防除を進めました。特別目立つところは以前抜き取ったため、チラホラと残っているものを探して抜いていく形となります。この時期のアレチウリは結実しており、非常に鋭いトゲが無数に生えているのでそれに注意しながら取っていきます。
今回は参加人数が多く、前回見逃していた場所の群落を発見することができたので来年に発芽する量を減らせることになるのではないかと思います。
また、活動中にはアオダイショウと思われる蛇の脱け殻や、コバネイナゴ等を多く確認することができました。
(イイダ)
・多摩川本流周遊班
多摩川本流周辺を歩きながら、アレチウリの防除作業を行いました。今年はこれまでの保全活動の成果もあってか、せせらぎ池周辺には在来のクズとカナムグラがほとんどの場所を占める様になっており、アレチウリは細々と見られる様になっていました。
しかしながら、小さな個体でも鋭い棘の生えた種子をつけており、見逃してしまえば来年新たな群落となってしまいます。そのため、なるべく見逃しのないように注意して防除作業を行いました。時間あたりでの防除成果を最大化するため、これまでに続いてドローンやAIの利活用も目指していきたいと思います。
また、今回の防除作業の中でも、カワセミなど多くの鳥の鳴き声や、多摩川にやってきたオオバンなど、様々な生き物を確認することができました。多摩川河川敷は都市部における貴重な水場と植生を持つ場所であり、地域生態系をしっかりと保全していけるように、継続した取り組みの重要性を感じました。
(しましょー)


・水草班
せせらぎ池のアイオオアカウキクサは、2024年の台風19号により流され、それ以降は増加が見られず、ほとんど生息していませんでした。
繁殖が確認されていなかったため、2024年9月7日(土)以降、アイオオアカウキクサの防除作業はしていませんでした。
しかし、2025年9月27日の植物調査時に、多摩川本流でアイオオアカウキクサが発見されました。それ以降、増加を防ぐため防除作業を再開しています。現在はまだせせらぎ池には侵入していませんが、引き続き注意が必要です。
(のん)


■タコノアシの種子採種
タコノアシは全体的に赤く色づいていて、「蛸の足」のようになっている姿を見ることができました。
成熟していそうなものを選んで、タコノアシの実を少量採取しました。
採取前は数を数えるのも面白そうだと思っていたのですが、想像以上に種子が小さく断念しました。小さいとは思っていましたが、ここまで小さかったのかと驚きでもありました。
種子をどのように活用していくかは今後の課題ですが、まずは台風で流されてなくなってしまったときなどの保険として考えています。
また先月の調査で「タコノアシ以外全部抜く」プロジェクトは一区切りつきました。
そこで今回は、比較対象としていた「抜かない」エリアや調査地点以外で、タコノアシをはじめ他の植物に覆い被さっていたツル植物などを刈り取りました。
前日の雨で足元がぬかるんでいましたが、タコノアシなどに絡みついていたものなども、注意深く取り除いていきました。
来年のタコノアシの生育にとって良い影響になりそうなことと、枯れたものが積み重なって湿地が陸地のようになってしまうのを防ぐ効果もあるのではないかと思います。
(わけー)


■ボタニカルアート
昨年に続き、2回目の植物画教室を行いました。
昨年はペン画でしたが、今年は色鉛筆も用意して、彩色できるようにしました。
前半の活動中に描きたい植物を採取して、それを手元において描いていきます。
植物画は実物大で描きます。
細部を忠実に描こうとすると今まで気が付かなかった発見があり、
同じ植物を描いても、その人の個性が出るのが面白く良いですね。
これまでの植物観察の経験を生かして、皆さん真剣に描いてくれました。
(講師:おがた)
約1年ぶりの植物画教室でした。
エノコログサ、アカツメクサ、シャクチリソバ、ヤノネボンテンカ、キクイモ等々、保全活動を行っているせせらぎ池周辺は、画材の宝庫です。普段の保全活動でなにげなく目にしている草花も、じっくり観察すると色々な発見があります。講師の緒方さんによると、画力よりも観察力が大事なのだそうです。
私はヤノネボンテンカを描きましたが、花びらの重なり方、雄蕊・花柱の複雑な形状、名前の由来になっている矢じりに似た葉のつき方…絵には全然表しきれませんでしたが、色々な魅力に気づくことができました。他の参加者さんの個性豊かな絵を拝見して、どんな視点で描いたのかを聞くのも楽しかったです。
(しまこ)




■せせらぎ池の生きもの
生きものギャラリーにて、せせらぎ池周辺で撮影した生きものの写真を随時更新中です!
■翌月の活動について
フィールド活動後に佐藤広行さん講演会があります。
ふるってご参加ください!
詳細はTOPページをご覧ください。

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