
日時:2025年7月5日(土)
活動場所:せせらぎ池周辺、二ケ領せせらぎ館周辺
人数:62名
<今回の活動>
〇防除活動
アレチウリ(77.1kg)、オオフサモ(1.43kg)、アマゾントチカガミ(4.06kg)
計82.79kg防除
〇タコノアシ以外ぜんぶ抜く!講演会
〇ドローン講演会
■防除活動の感想
〇アレチウリ周遊班
種子のトゲトゲが厄介なアレチウリ。まだトゲが柔らかい時期なので、早めにたくさん防除したいという思いで取り組みました。
今回も参加してくれた高校生チームは、率先してアレチウリが群生している場所を見つけ、積極的に防除活動を行ってくれました。
最初はアレチウリの見分けがつかなくても、みんなで協力し、声をかけ合いながら、せせらぎ池周辺のアレチウリを減らすことができたと思います。
(もさこ)




〇アマゾントチカガミ(本流側)
[国] 重点対策外来種(生態系被害防止外来種リスト)アマゾントチカガミが侵入しました。アマゾントチカガミは、南米の熱帯地域を原産とする水草で、アマゾンフロッグピットという名前の観賞植物として流通しています。水面をマット状に覆う特性があり、在来の水草と競合したり、魚類や水生昆虫などの水域の生態系に影響を及ぼすことが懸念されています。
この水草は急速に生息範囲を広げる可能性があり、短期間で密生する恐れもあるため、早急な対応が必要です。今回は発見後、速やかに対策を講じました。
せせらぎ池で確認されたアマゾンフロッグピットは、水槽などから廃棄され、野外に逸出したものと考えられます。周辺には希少な植物も生息しており、今後分布が拡大すれば、生態系にさまざまな悪影響を及ぼすと予想されます。
引き続き、継続的な監視が必要です。
(のん)




〇タコノアシ調査
先々月、先月と設定した1m四方内のタコノアシ以外の草の除草を行いましたが、今月から除草していない区画との比較調査を始めました。
防除活動と比べると地味な作業となりますが、思ったより沢山の方が関心を示し参加してくれてうれしかったです。
都合上、目印となる杭等の設置ができないので、写真だけを頼りに毎月きちんと同じ場所を調査できるかどうかが一番難しいところですが、なるべく正確な数字をだせるよう努力していきたいと思います。
(アキコ)





〇ドローン:せせらぎ館下流班
今月は専修大学体育会の学生の方たちが、地域貢献活動の一環で多摩川クリーンアップ活動に多数参加され、そのうち30名が保全活動に加わっていただきました。そこで今年度から手をつけるせせらぎ館より下流のアレチウリの防除に当たってもらい、せせらぎ館すぐ脇のアレチウリが密生している三角地と、多摩川沿いのより下流域の二手に分かれて活動しました。アレチウリという植物を初めて知る人がほとんどのようで、下流域の他の植物と混生している場所では見つけにくいようでした。こういう活動があることを知ってもらえるよい機会になったと思います。
(緒方)




■タコノアシ以外ぜんぶ抜く!講演会
せせらぎ池には「タコノアシ」という、湿地などで見られる準絶滅危惧種の植物が生えています。
昨年からタコノアシの調査を始め、今年は保全活動として『タコノアシ以外全部抜く』というプロジェクトを開始しています。
発表ではまず、タコノアシの特徴や昨年の調査結果を紹介しました。そのうえで、単にタコノアシだけを保全するのではなく、タコノアシの生える環境を維持することがせせらぎ池の生物多様性にとってプラスになるのではないか、という考えを伝えました。
私自身も何かの専門家というわけではなく、タコノアシについても昨年知ったばかりです。
タコノアシの特徴や保全の意義について、改めて調べながら準備をしていきました。
その中で、人為的撹乱の大切さなど、これまでなんとなく感じていたことを言語化できたり、人から聞いていたことへの理解が深まったように思います。
発表の後にもいろいろな質問や意見をいただくことができ、防除活動と並行しておこなった保全・調査にも多くの方が参加してくださいました。
自分にとっても良い学びになり、今後の活動に活かしていきたいと思います。
(わけー)


■ドローン講演会
今回は、ドローンやAIなどの新たな技術を活用した生態系保全の可能性をテーマに、プチ講演会を開催しました。
はじめに、河川に関する現状と課題について概説し、それらの課題に対してドローンがどのように貢献できるのかをご紹介しました。特に、地上からのアクセスが難しい場所の観測におけるドローンの有効性や、AI・位置情報との連携については、これまで「せせらぎ池」で実施してきた観測データの分析結果も交えて説明しました。
質疑応答では、多くの参加者からご質問をいただき、活発な意見交換が行われました。今後もドローンを活用した観測やデータ分析をさまざまな形で進めていく予定です。より良い保全の実現に向けて、引き続き多様な方策を試行していきたいと考えています。
(しましょー)


■昆虫観察会
活動終了後、希望者を募って簡単な昆虫観察会をおこないました。せせらぎ池周辺の雑木や草むらを観察しながら歩き回り、多数の昆虫を見つけることができました。目立った種類を挙げると
・オオカマキリ
・クワカミキリ
・コシアキトンボ
の三種が多く観察できた&印象深いものになります。猛暑だったため短時間で切り上げる形となりましたが、ゆるく楽しい観察会にすることができたと思います。
(飯田)











■せせらぎ池の生きもの
生きものギャラリーにて、せせらぎ池周辺で撮影した生きものの写真を随時更新中です!
■翌月の活動について
作業後に図鑑ワークショップがあります。
ふるってご参加ください!
詳細はTOPページをご覧ください。
